筆者御用達の海外FX証券会社であるXM。
国内証券会社と比べるとスプレッドがアホみたいに高く、小資金からの一攫千金を目指すハイレバ戦士のみが使う業界最大手の証券会社です。
最近になって知ったが、一昨年の10月頃にKIWAMI(極)口座なるものがスタートしたらしい。
極口座をざっくりと説明すると、元々スプレッドが狭かった(スタンダード口座比)ゼロ口座を、取引手数料を取らないくらいの範囲でスプレッドを狭くした上位版。
ただし、ゼロ口座同様、取引にはXMPがつかないというデメリットがあるとのこと。
ここで一つの疑問が生まれる。
「高スプレッドだがXMPが貰えるスタンダード口座と、低スプレッドだがXMPが貰えない極口座、どちらが得になるの?」
これってトリビアになりませんか?
スタンダード口座とKIWAMI口座のスプレッド比較
こちらはお昼頃の、XMで人気があるメジャーな通貨ペアのスプレッド。
KIWAMI | スタンダード | |
USD/JPY | 1.2pips | 2.3pips |
EUR/USD | 1.1pips | 1.9pips |
GOLD | 2.3pips | 4.1pips |
GBP/USD | 1.4pips | 2.2pips |
GBP/JPY | 2.8pips | 3.8pips |
この日はイースター後初日の市場ということもあって全体的に広め。
XM公式による平均スプレッドはドル円のスタンダードで1.6、KIWAMI口座で1.0pipsらしいが、実際に取引するとどちらも騙された気持ちになるくらいには広い。
それはさておき、市場や通貨によっても変わるが、スタンダード口座とKIWAMI口座を比べてみると、大体0.9~1pipsくらいの差がある。
これはかなり大きい。
XMは1ロットで10万通貨。
ドル円を1ロットでトレードした場合、約定した瞬間にスタンダード口座とKIWAMI口座で約1,000円ほど差が出る計算になる。
スタンダード口座がKIWAMI口座より優位になるものはXMPのみ。
果たしてこの差をポイントで埋める事ができるのか・・・
スタンダード口座のXMPとボーナスについて考える
まずは簡単にXMPのおさらい。
KIWAMI | スタンダード | |
1Lot取引ごとのXMP | 0 | 20 |
入金ボーナス | 0 | 100% & 20% |
口座開設時のボーナス | 有 | 有 |
ポイントの移動 | 不可 | 有 |
スワップ | ナシ | 有 |
※貯まるXMPはエリートクラスの数値
KIWAMI口座では新規口座開設時のみボーナスポイントがもらえるが、その他の入金ボーナス、XMP絡みのサービスは一切使えない。
対して、スタンダード口座では入金時に100%か20%の入金ボーナスが付与され、1ロットの取引ごとに最大20XMPが貯まる。
XMPについてもう少し深掘りしてみよう。
1XMPをボーナスに変換すると、XMP ÷ 3(米ドル)が口座に付与される。
円安である現在の為替レートだと1ドルあたり150円なため、1ロットを取引すると1,000円ほどのボーナスが得られる計算になる。
ボーナスを資金とみなした単純な数値のみで考えると、この時点でKIWAMI口座とスタンダード口座では互角と言える。
それに加え、スタンダード口座には入金時にボーナスが付与される。
100%ボーナス(大体5万円くらいまで)は新規で開設した場合に利用でき、その後は連休などのタイミングで時々復活する。
5万円を入金したらボーナス分も合わせると10万円分のトレードができる、という事になる。
ここまでまとめるとKIWAMI口座よりスタンダード口座の方がオトクに感じるが、ポイントやボーナスはあくまで取引に使えるだけであって、出金できる資産ではないことを考えなければならない。
XMPとボーナスの罠
1ロットのトレードをする度に7ドル貰える―――
確かに魅力的に感じるが、これはあくまでXMPというポイントであって、現金ではない。
XMPをボーナス変換して口座に入れ、トレードをして勝って初めて実社会で使える現金になることを忘れてはいけない。
10ロット取引して200XMP、1万円分のXMPを入手したとしても、1万円を出金するには口座残高を倍にする必要がある。これがいかに難しいか、FXを少しでも齧ったトレーダーなら痛いほどに分かると思う。
これは入金ボーナスも全く同じ。
例えば3万円入金してボーナスも合わせると6万円の口座余力でトレードをスタートする。
非情なことに負けるとボーナス分ではなく現金から優先して引かれていくため、3万円負けると残るのはクレジットの3万円分のみ。
ボーナス分は当然出金できないため、これまたトレードで勝ち、倍にしてからでないと元は取れない。
さらに言うと、ある程度勝ったとしても出金すればボーナスは現金割合に応じて消失してしまう。
ちなみに、XMPは直接米ドルに変換できるが、その際のレートはXMP ÷ 40(米ドル)。
現在の円安レートでも1ロットあたり75円しか稼げない。
XMPやボーナスに実際の現金としての価値はない、という点を考慮すれば、KIWAMI口座への印象もかなり変わってくる。
スプレッド(及びその他の手数料)はエントリーした瞬間に発生するため、当然狭ければ狭いほど実際の現金へのダメージは減らせる。
本来スタンダード口座で稼げたであろうXMPを、エントリーするたびに実資産に影響するスプレッドを軽減する盾のように使えると考えれば、KIWAMI口座の低スプレッドの方が良いとも言えるのではないだろうか。
また、KIWAMI口座ではスタンダードと違ってスワップがつかない。
つかない、という言い方をするとデメリットに感じるが、XMのスワップはかなりキツめで、ほとんどの通貨ペアは国内証券と比べると大幅に不利な手数料を取られるように設定されてある。
KIWAMI口座ではマイナーな通貨ペアを除いた、ドル円やポンド円などはもちろん、GOLDやSILVERなどもスワップフリーなため、金利差を気にせずデイトレ以上の取引をする場合は、KIWAMI口座が圧倒的に有利と言えるだろう。
総括
まとめ。
海外FX業者はやめて国内FX業者使おう。
いや、これほんとに2,30万くらいあるなら絶対国内業者使ったほうが良い。
XMのスタンダード口座と国内大手のスプレッド差は大体1.7pipsくらい。100回トレードしたら170pipsですぜ。
お金があるならみんなのFX とかのキャッシュバックを貰いつつ低スプレッドでトレードするのが一番いい。
筆者は生来負けず嫌いなので入金した分(残り20万ほど)を取り返すまではXMを使い続けますが、リベンジ完了したら間違いなく国内証券会社へと完全移行します。
国内海外論争は置いといて、結局XMのスタンダード口座とKIWAMI口座どっちが良いの?という話だが・・・
筆者としては、KIWAMI口座を推したい。
スワップフリーであれば持ち越しによるスワップ損を気にせず両方向にトレードできるし、クレジットを含めない金額で資産管理を行うことで、より慎重に実践的なトレードを行えるようになるような・・・気がする、というのが個人的な意見。
0.1lotでちょこちょこトレードしても、貯まるポイントなんて雀の涙。
仮にクレジット分のトレードで勝ったとしても、全額出金すれば問答無用でクレジットも0になりますし、色々とデメリットを考えるとボーナスポイントはカモを呼び込む誘蛾灯のようなものなのです。
唯一ボーナスポイントが活きるとすれば、100%入金ボーナスによるギャンブルトレード。
負けたらゼロカットになる事を覚悟して、高ロットで張り上手く利確出来れば、低資金で始めるより優位にスタートダッシュを決められる。
その後は出金するもヨシ、KIWAMI口座へと資金移動してもヨシ。
どちらにせよ、ある程度資金がある状態になったらKIWAMI口座への移行を推奨したい。
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