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治験バイトで死亡?国内や海外で実際に起きた事故例を探してみた

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巷ではあまりいい話を聞かない治験バイト

筆者も治験に行くことを周囲に冗談交じりに話したら、数名には「うわ……」みたいな反応をされた事を覚えています。

言い方を変えれば人体実験ですし、根も葉もない噂が流れるのは当然なんですが、実際のところはどうなんでしょうか。

 

色々なサイトを回って気づいたのは、「日本の治験で死亡事故はほとんど起きていないから安心」という言い回しが異常に多い事です。

ほとんどないから安全、ってなんやねん。死んでるんやないか!

 

ってわけで、自分でも不安になったので過去の事故や死亡例をまとめてみました。

治験の事故例

必要最低限な情報として。

治験は、主に3つの試験段階に分かれています。

 

第一相試験 健康な人に対して行い副作用などを検証
第二相試験 少数の患者に治験薬を投与し用法・用量を調べるための治験
第三相試験 多数の患者を対象にし、既存の薬品との比較を検証する治験

 

※治験として広く一般的なのは、第1フェーズと呼ばれる第一相試験。特に持病等が無い方が行う治験の事です。

日本の場合

一般的に広く募集を行なっているのが、第一相試験

健常人に対して少量の新薬を投与する事で行われる試験の事です。

 

日本の治験で、健常人が新薬を投与(第一相試験)し副作用で死亡した事例は、今の所見当たりません。あったら大ニュースになってますからね。

日本での新薬申請はかなり長期間を必要とされるため通りづらく、先に海外で治験を済ませてから日本で治験を行う、というケースが多い点もその一因となっていると考えられます。

要するに、海外で一般的に売られている薬品でも日本人に適しているか分からないから治験が必要って事ですね。

まぁ、そのおかげで優秀な新薬の認可が通らず、困っている患者も多い訳ですが……。

海外で認可が降りている薬なのに、日本では治験されていない上に認可が通るまでに時間が掛かるから使えない――いわゆるドラッグ・ラグ問題ってやつです。

第二相試験では死者も

残念ながら健常人以外(元々病気の方)が行う試験では亡くなっている方もいます。

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遡って1992年。

がん患者の女性(45)が、点滴で治験薬を投与後の13日後に亡くなっています。

薬品は抗がん剤。抗がん剤は副作用がかなり強いため、新薬実験という分野に関して言えば鬼門になりそうですね。

この事件が話題になった要因は、本来綿密に被験者に話す必要がある治験薬の説明を、医師が怠った(被験者の手記による)という事。

治験前の事前検診では、どんな薬品でどのような副作用が懸念されるか、という医師の説明が必ずあります。しっかりと記述された物を渡されるわけですが、この辺の手続きが曖昧だったようですね。

 

2005年では肺がんを患う男性(71)が、抗がん剤「マツズマブ」の治験(第二相試験)に参加し新薬を投与された後に死亡するという悲しい事件が起こりました。

元々副作用が強い事で知られる抗がん剤ですが、このように実際に新薬で死亡するケースを見ると不安が残ります。

この事件で遺族側は”説明義務違反”として医師と関連会社らに提訴しています。

ちなみに、健常者に対して行われる第一相試験では副作用等は一切見られなかったようです。

こちらの治験の経緯はレポートが上がっているので、気になる方は調べてみてください。

副作用自体は多数報告がある

副作用の報告は、ネットからでも調べる事ができます。

僕自身が治験に3度行っていて、周りの友人も僕が何とも無い様子で帰ってきたところを見て何人も便乗するように参加してきましたが、今まで副作用でヤバそうにしてる被験者の話は聞いた事がありませんでした。

なので、副作用の報告なんて全国で多くても100人程度じゃね?と思っていたら……

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独立行政法人医薬品医療機器総合機構より

めっちゃいました。

 

平成29年はなんと国内で1,220件

どのような症状かまでは分かりませんが、これだけの数であれば危篤状態まで陥った件数が10件くらいあっても不思議では無さそうです。

これらは第一相試験〜第三相試験まで合わせたモノなので、僕たちが参加した第一相試験の報告件数までは分かりませんが、0では無いでしょう。

仏・英では第一相試験で死亡例も

もちろん、国内で死亡例が報告されないというだけで絶対に安全という訳ではありません。

 

2006年3月のイギリスの第一相試験では、「TG1412」という抗体医薬を静脈投与直後に被験者6人が続々と倒れ、全員が多臓器不全に陥るという悲惨な事故が起きています。

製薬を行なったのはドイツの大手製薬会社。

すぐさま集中治療室に運ばれて一命は取り止めたようですが、事件性も疑われてロンドン警視庁まで動く騒ぎになったようです。

もちろん、このような事案が日常茶飯事なわけがなく、欧米メディアは連日こちらの事件の報道を繰り返しました。なぜか日本ではあまり報道されていませんが……。

治験は、国内だけでなく海外でも日本人の被験者を募集しているのですが、やたらとイギリスの治験が目立ちます。もしかすると過去に起きたこの事件が尾を引いているのかもしれませんね。

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次にフランスの事故例を挙げてみましょう。

2016年1月に行なった新薬の治験で、被験者1名が死亡、5名が何らかの神経系合併症を起こすという事故を起こしています。

こちらの新薬を開発したのはポルトガルの製薬会社のようです。

治療を担当した医師によれば「治療不可の脳障害が残る危険性」がある、とのことです。恐ろしいですね。

さて、この治験ですが、実は2015年7月にも複数の健常者を対象に同じように行われています。

が、その時はこのような事故が起こったという報告はありません。

これらの経緯から、事故原因は臨床試験時の投与量のミスか、薬の劣化等が原因なのではと専門家は分析しているようです。

 

どちらにせよ、第一相試験で事故が起きたことは変わりありません。

日本ではまだ目立つ死亡事故が発生していないとは言え、絶対に事故が起きないとは限らないという事は念頭に入れておいた方が良さそうです。

最後に

僕もまだ死にたくなかったので、治験に参加する前は調べに調べました。Google検索で「治験 死亡」とか調べまくりました。

 

結果としては、死亡の情報が出てきたものは国内では上記の2件だけでした。

人体投与自体は第一相試験の方が先なため、第1フェーズで1件くらいヤバイ事故があったんじゃね?と推測していたのですが、日本では無いようです。

「当該する記事が何らかの圧力によって消されてるんじゃないか」という厨2的な発想をするくらい逆に不安になるくらいです。

 

色々な記事を見ていて思う事ですが「日本の治験は進んでるから安全」などと紹介するケースが多々あります。

それは間違いです。

「日本の治験は先進国に比べて遅れているし、行なっている件数が少ないから事故は少ない」

と言うのが正しい表現です。

フランスやイギリスの事故は稀な例である事は間違いありませんが、日本では起きないなどと楽観視するのは間違っています。

 

散々脅しておいて何ですが、僕はお金に困ったら治験に参加するって手段はアリだと思います。めっちゃ貰えるし。

もちろん最初は一緒に付いて来てくれる人なんていなかったし、不安だらけでしたがビビりながら参加し、結局その後は味をしめて2度行きました。

ま、投与する薬の情報は副作用も含めてあらかじめ聞いておけるし、ヤバそうに感じたら逃げたらいいんです。

僕も前に塗り薬(ケツに塗るタイプ)の治験が怖くて断ってますし。

 

少しでも治験に対して興味を持たれた方がいたら、ぜひ参加して体験談を聞かせてください。

謝礼やその他の詳しい情報などは、治験サイトに登録すると閲覧できるようになります。下記リンクからどうぞ。

 

全国の治験情報満載! 治験紹介【クリニカル・ボランティア・サポート】

 

おしまい。

↓ついでにもう1記事どーぞ↓

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