11月に入ってかなり涼しくなり、今現在リゾートバイトで働いている沖縄のホテルもかなり空室が目立つようになりました。
1、2ヶ月前の忙しなさが嘘のように静かになり、おかげさまで楽させていただいてます。
このシーズンはどこも空室が多め。強いていうなら紅葉が綺麗な場所に隣接しているホテルは客室が埋まってるのかな。
僕が今働いているホテルは、総客室数が50以下とかなり少なく、あまりにも空室が目立つと「潰れるんじゃないか」と不安になってくるくらいです。
んで、最近多くて困っているのが無断キャンセルや直前のキャンセル。
いわゆる”ばっくれ”ですね。
まぁ、僕は短期のバイトで入っているので客は少ない方が楽できて良いんですが、支配人が可哀想になってくるくらいに多い。
大抵のホテルはチェックインしなかった宿泊予定客には電話を掛けて色々と確認をするのですが、中には平気で無視する人も存在します。
また、「大事な用事が出来てどうしてもキャンセルしたい」とか「台風(もしくは雪)などの自然災害で行けそうにない」なんて時に、キャンセル料が掛かるかどうか、気になる方は多いと思います。
今回はそんなキャンセルのお話。
キャンセル料が掛からないパターン
9割方のホテルは、運営するホームページなどにキャンセル料について明記しています。
キャンセル料が発生するタイミングは1ヶ月前〜1週間前までとホテルによって異なり、金額は宿泊予定日に近くにつれて高くなるのが普通です。
当日キャンセルだと、半数以上のホテルは全額請求になります。
しかし、理由によってはキャンセル料を取らない事も。大別すると下記のようなケースがそれにあたります。
- 身内の不幸によるキャンセル(葬式や災害)
- 交通事情によるキャンセル(台風や積雪)
- 宿泊日変更によるキャンセル
身内の不幸や自然災害はまずキャンセル料は掛からない
上記のようなケースはキャンセル料を請求しない事が多いです。(絶対に掛からないという訳ではない)
「身内が死んで行けなくなりまして……」という電話に、「じゃあキャンセル料が掛かります」なんて言えるわけありません。
またぜひ次の機会にご利用ください、とさらっと流すのが普通です。
台風や積雪などでキャンセルになった場合も同様。
ホテル側は危険を伴ってまで来てもらおうとは考えません。むしろ来ない方が責任を問われなくて済むので助かるくらいです。
宿泊日を変更すればキャンセル料は掛からない?
もう一つは予約していた宿泊日を変更したパターン。
こちらはホテルによって対応が異なります。
予約日前日や当日であればキャンセル料を貰う、というホテルもありますし、日にちを先延ばしにしただけならキャンセル料は請求しない、というホテルもあります。
無断キャンセルでホテルが取る行動
どんなホテルでも必ず出て来る無断キャンセル。
予約をしておいて、当日になっても姿を見せず、連絡をしても繋がらない、といった恐ろしいお客様は1ヶ月に4、5回は必ず出て来ます。
このようなキャンセルをされた場合、ホテルによって対応が異なってきます。
決済方法がカードで事前にされていた場合
楽天トラベルやじゃらんなど、WEB旅行代理店を経由して予約をしていた場合は、カード決済で事前に支払うケースが多々あります。
このようなケースで無断キャンセルをした場合、キャンセル料は9割方回収します。
当日の連絡なしの不着は、宿泊代の100%の請求がほとんどです。ほとんどの宿泊施設のキャンセルポリシーにそう書かれています。
こうなった場合、ホテル側が取る行動はとてもシンプル。
無断キャンセルをされたお客さんに電話で事情を説明して、そのまま事前に支払ってもらった金額を頂くだけです。
ホテル側の電話を無視したとしても、そのままカードが引き落とされてオシマイです。
事前決済をしていた予約でキャンセルをする場合には、とにかく早めの連絡が肝心です。
ホテルによっては事前連絡ありのケースと無しのケースではキャンセル料が変わってきますし、キャンセルする理由によっては返金もしてもらえます。
事前決済の場合「連絡をしない」というのは、最悪手である事を覚えておきましょう。
電話での予約の場合
ホテルに直接電話して予約した場合は、大抵が現地払いになります。
ホテル側にとって、一番無断キャンセルされると困るのがこのケースです。
なぜなら、電話予約の場合はホテル側が知り得る情報は『電話番号』と『名前』くらいだからです。
予約の際に住所を聞くホテルもありますが、珍しい方でしょう。
こうなるとホテル側はお手上げです。
後日に掛ける電話まで無視されたら、完全に泣き寝入りするしかありません。
ただ、「払わなくていいんだ、ラッキー」と軽く考えるのは絶対にやめておきましょう。ホテル業界の間でブラックリストに出回る、なんて事は稀にしかありませんが、ホテルによっては顧客データは端末に保存されています。
何かの機会でもう一度ホテルの予約をした際に、キャンセル料を請求されてもおかしくはありませんし、何より自分の勝手な都合で本来泊まりたかった旅行者の方も利用できない、という状況を招いてしまいます。
WEB予約で現地払いの場合
最近は無断キャンセルの被害を防ぐために、事前カード決済オンリーのホテルも増えていますが、まだまだWEB予約で現地払いを選べる予約サイトが多いです。
WEB予約の場合は、電話予約と違って情報が多めなのでホテル側にとっては非常に助かります。
無断キャンセルされた挙句に、電話で居留守された場合などは、予約の際に記入された住所に請求書を送りつける事ができます。
電話せずに請求書を送る事はまずありません。
が、電話で居留守されたらホテル側も”悪質な客”と見なし、容赦無く請求書を送る事がほとんどです。
仮に請求を無視し続けてホテル側が訴訟!って事になると間違いなくホテル側が勝ちます。
当然ですが、裁判沙汰は手間なのでそんな展開はありえませんが。
電話と請求書を無視したらどうなる?
本題。
まず電話予約の場合ですが、こちらは前述した通り無視されるとお手上げ。
ホテル側もわざわざ電話番号と名前だけで住所を調べ請求書を送りつける、なんて手間は裂けません。
が、ホテル側に住所が割れていた場合は話は別です。
電話を無視したとしても、請求書が住所に送られてきます。
が、無断キャンセルをされる方の中には、それでも動じずに請求書を無視する強者も存在します。
そうなるとどうなるかと言うと……お手上げです。
記載されている住所に行って請求することも、裁判を起こして支払ってもらう事もホテル側は法律的には可能ですが、手間なので現実的ではありません。
請求書は送るだけ送っておいて、貰えればラッキー、というスタンスのホテルがほとんどです。
無断キャンセルをされる人は元々モラルが足りないので、その辺は仕方ないと思うしかありません。
「電話を無視しても請求書とか来ないんだけど」という話もよく聞きますが、ホテルによっては1ヶ月単位でまとめて送るところもありますし、そもそも連絡がつかない場合は送らずに請求を諦めるところもあります。
が、「ホテル側にはキャンセル料を請求できる権利がある」という事をゆめゆめ忘れないようにしましょう。
最後に
前にどこかでホテルのキャンセル料の回収率を聞きましたが、確か20%くらいという話でした。
残りの80%は連絡がつかなかったり、止むをえない事情だったりと様々なようです。
一従業員としては、現地払いを無くして全て前払い(カード払い)にすれば良いのに……と思うんですが、キャッシュレス化がイマイチ進まない日本ではまだまだ先の話になりそうですね。
結論から言ってしまえば、無断キャンセルをしても電話や請求書を無視し続ければ払わなくて済みます。が、もちろん払わなくて良いという訳では決してありません。
泊まるはずだった部屋を空室のままにしておくのは、ホテル側にとっては手痛い損失です。
ホテル側の人間の意見としてですが、どんな理由でも良いので何らかの連絡は欲しいものです。
大型ホテルで予約業務をしていた時に、「母親が死んだ」という理由で1年に2回不着になった人がいましたが、連絡をせずそのままNO SHOW(無断キャンセル)になるよりマシです。
部屋を空ければ、新規でお客さんを入れられるかもしれませんしね。
後ろめたい気持ちを残さない為にも、キャンセルの際はホテル側に素直に連絡しましょう。
ではでは。