先日、ゲームトレードというサイトで引退したソシャゲのアカウントを売却しました。
総課金額は120円と、ほぼ無課金に近いアカウントでしたが、取引成立した価格は3万円強と中々のお値段。
そのお金でガ○ダム打ったらほぼ溶けた、と言う話を友人にしたら、
「アカウント売買って違法じゃないの?」
とつっこまれました。
どうやらアカウントを売買して逮捕された、というニュースを見聞きしてアカウント売買=犯罪という認識を持っていたようです
結論から言うとアカウント売買自体は違法ではありません。
世の中にはパンツをトレードして生計を立てる猛者もいますが、あれと同じで法律的にはセーフ(※未成年とトレードはアウト)。
強いていうなら学校の校則を破るようなものなので、マナー違反にとどまります。
現に、売るのも買うのもRMT.club・ゲームトレードのような国内で営業しているサイトを介して取引できます。
- RMT自体を取り締まる法律は存在しない
- 不正なデータを販売するのはNG
- SNS等で取引は要注意
アカウント売買が違法になるケース
アカウント売買で犯罪となるケースは主に二つ。
不正に改造したデータを売却した場合と、譲渡意思がないデータを売却した場合です。
チートは如何なるゲームでもNG
最も多いのが不正に改造したアカウントを売却・配布するケース。
過去にはモンスターをボールで捕まえる人気ゲームなどで逮捕者が出ています。
立件例は私電磁的的記録不正作出・供用罪や偽計業務妨害などです。
- ゲーム内通貨を不正に増やす
- キャラクターを無敵、もしくはそれに近い状態にする
- データを改造し、パラメーターを変える
チート使用自体がNGですし、ましてやデータの販売なんてもってのほか。
不正改造されたデータは運営会社に筒抜けになる場合がほとんどなので、
対象データを垢BAN
↓
垢BANされたユーザーが経緯を話す
↓
運営会社が販売ルートを調べる
↓
といった流れで容易に足がつきます。
なお、販売せずに自分で不正改造し、そのデータでゲームを配布&プレイしている場合も著作権法違反、不正競争防止法違反に当たる可能性があることも忘れないようにしましょう。
チート行為をしていても捕まらない、というのは間違いで、運営側は不正件数が多すぎて対処できていないだけです。
その気になれば見せしめに業務妨害で立件する事も出来ますし、過去には未成年の使用者が書類送検されたりしています。
譲渡意思がないアカウントを販売するケース
アカウントを売却したにも関わらず、そのままデータを使い続けたとして、某女体化競馬ゲームにて逮捕者が出てそこそこ話題になりました。
俗にいう『取り返し』行為で、罪状はシンプルに詐欺罪です。
現在サービスを提供している多くのソシャゲは、TwitterやApple、Googleなどといった他サービスのアカウントと連携し、スマホやタブレット、PCなどのマルチデバイスでプレイできるようになっていますが、恐らくこれを悪用されたものだと思われます。
購入者側がアカウントのID&パスワードを変更しなかったり、出品者側がアプリを消さずにそのままにしたりすると、ゲームによっては容易にログインできちゃうんですよね。
外部連携を解除できるゲームであれば事前に出品者に連絡を取ることで、お願いする事もできますが、一度紐付けしてしまうと解除不可なゲームもあるので、購入時は注意が必要になります。
それ以外にも、そもそもアカウントを所持していないにも関わらず出品し、入金されたらトンズラ、と言う詐欺も仲介サイトを経由しない場合は起こり得ますし、実際に被害に遭う人も少なくないようです。
トレードサイトであれば、サイト側で一時入金→販売者がアカウントを教える→購入者がアカウントを確認後に出品者を評価して、ようやく売上金が販売者の元に届くので、存在しないアカウントを売るという詐欺はできないようになっています。
TwitterなどのSNSでよく「引退するのでアカウントを売ります」とか、何かしらの代行などをよく見かけますが、ほとんどの詐欺はSNS経由なので信頼しない方が無難です。
RMTは規約違反だが法律違反ではない
ほとんどのソシャゲはズラーっと書かれている『利用規約』に”お願い”としてアカウントやゲーム内のアイテムのRMT(リアルマネートレード)を禁止しています。
ですが、国内大手のアカウント売買サイトである『ゲームトレード』でも、ゲーム内の利用規約でRMTが禁止されているにも関わらず、アカウントが当然のように取引されています。
アカウント売買を初めとするRMTという行為は法律違反ではなく、ゲーム内における規約違反だからです。
規約違反になっているRMTという行為が倫理的にどうこうはひとまず置いておいて、法律自体には何の問題もないため普通に取引されているわけですが、もちろん100%安全に取引ができるかと言ったらそうでもありません。
前述したような詐欺のリスクもありますし、何よりゲーム運営会社側に規約違反行為を認識された場合は垢BANの対象となる可能性もあります。
ゲーム運営会社側からしたら、本来であれば強化されたデータに至るまでの課金チャンスを逃したと考えると、当然面白くありません。
具体的な損害もなく、法律に抵触していない以上訴えるわけにも行かないので、運営会社側が与えられる最大の制裁は該当ユーザーの垢BAN、というわけです。
ほとんどのユーザーはアカウント名を晒して出品なんてしませんし、アカウント売買を運営側で認知するのはほぼ不可能だとは思いますが、確たる証拠があった場合は最悪ゲームがプレイできなくなる、というリスクが伴うことは、購入者も知っておくべきでしょう。
SNSでのアカウント売買と代行は要注意
少し前の、実際にあった某ソシャゲの話です。
Twitterで「突然アカウントBANされたわww引退するww」と、アカウントが100年ほど凍結されているスクショと共にツイートされているのを目撃しました。
画像によると停止理由は”決済関連”。
本人曰く、理由に「身に覚えがない」ということで、これは酷い!運営どうなってんだ!と返信されたりリツイートされたりで拡散され、プチ炎上していました。
運営にその声が届いたのかは不明ですが、1日と半日が過ぎた頃に本人が「アカウントが復活しました」と通常のゲーム画面スクショと共にツイート。
「おかえりー」と身内では和やかにやりとりしていましたが、一部では「代行詐欺にあったのではないか?」との疑惑で話題になっていました。
というのも、そのゲーム内スクショでは、ガチャを引く際に使用するガチャ券枚数が、本来なるはずのないマイナス表示になっていたからです。
代行詐欺の例を分かりやすくするとこんな感じ。
簡略的に説明すると、
- 業者がSNS等を用い、5,000円で1万円相当のガチャ券(本来より何故か半分ほど安い)を即日で代わりに購入する!と宣伝する
- 安いし得じゃん!とユーザーが引っかかり、依頼してアカウント情報を教える
- 業者が盗難クレジットカードなどで決済、ガチャ券購入後にアカウントを引き渡す
- ユーザーが通常通りプレイ、ガチャを引く
- 時を見計らって業者が返金処理
- 利用規約(返金不可)に乗っ取ってゲーム運営会社が垢BAN
- ユーザー発狂
といった流れです。
そもそも普通に考えれば、というか考えなくても、課金代行なんて怪しすぎるサービスを利用しない方が良いと疑いそうなものですが、100人いたら1人は引っかかってしまうのが詐欺の世界。
今回の事例では、運営側が利用規約で禁止されている返金処理を受けて、垢BANしたものの、代行詐欺にあったユーザーを不憫に思って返金された分だけガチャ券をマイナス処理したのではないか、と推察されたわけですね。
ちなみに、件のユーザーは何故か復帰ツイートした1週間後に引退してしまったため、真相はわからずじまいでした。
アカウント売買は自己責任で
以上、アカウント売買のお話でした。
- アカウント売買自体は法律で禁止されていないが、マナー違反
- SNSでの取引はリスクが高いのでNG
賛否両論あるRMTですが、私はどちらかと言うとポジティブに捉えています。
NFTでデジタルデータに価値がつく時代ですし、自分が丹精込めて育て上げたアカウントは資産価値として考えられても良いと思うんですよね。
1ヶ月ほどプレイしたゲームでもゲームトレード[GameTrade]で売却したら、6,000円ほどで売れるのでバカになりません。
「規約違反だからヤメロ」と言われたら、おっしゃる通りで何も言い返せませんし、違反している以上、運営側からペナルティ(垢BAN)がある可能性もあるので、アカウント売買最高!みんな引退したらゲーム売ろうぜ!とは口が裂けても言えませんが。
というわけで、RMTは売るのも買うのもリスクを承知した上で自己責任で行うようにしましょう。
仮にアカウントを購入して詐欺にあったとしても「そもそも利用規約でRMTは禁止されてるよね?」と逆に批判されますし、エロサイトの架空請求と同じで後ろめたい気持ちがあるだけに、泣き寝入りになるケースがほとんどです。
間違っても、Yah○o!知恵袋などで相談しないようにしましょう。
正論の暴力で袋叩きにされます。
それでも売りたいっ!って人はゲートレだと8%ほどマージンで引かれるので、期間限定で手数料無料のトレジャムをおすすめしときます。
米国や韓国では営利目的のRMTは禁止されていますし、今後はもしかすると規制されていく流れになるかもしれませんね。
筆者的には過度に射倖心を煽り、底が見えないガチャシステムの方を先になんとかしてもらいたいものですが……無くならないんだろうなぁ、きっと。
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