以前より使用していたVer2の割引きっぷの期限が切れた。
契約していたものは、ConohaVPSの『VPS割引きっぷシンプル2GB』で一年契約。
当サイト(ConohaVPS & Kusanagi & WordPress)で使用していた。
一年前のきっぷ更新日には既にコントロールパネルにVer3が追加されていたわけだが、Ver2も引き続き使えること、料金的にはほとんど変わらない事、何よりVer3へのアップデートがめちゃくちゃ面倒っぽいということもあって、二の足を踏んでいた。
そんなこんなで後回しになって一年後、ようやく重い腰を上げてVer3へアップデートしたため、以降はその際の備忘録を書いておく。
- ConohaVPS Ver2 → Ver3
- KUSANAGIマネージャー使用
- CentOS,Nginx,Wexal使用
- ドメインはConohaVPSへ移管済み
先んじて伝えておくと、筆者は構築に関しては素人に毛が生えた程度の知識しか持っていない。
そのため、「こんな方法でもバージョンアップできるんだな」程度に参考にしてほしい。
簡単な流れだけをざっくり紹介すると、
- WordPressプラグインでバックアップを取る
- 新VPSを契約&Wordpress環境を構築
- ドメインのネームサーバー設定、およびDNS設定変更
- WEXAL等、その他ちょこちょこした設定
といった感じ。
やる事はブログの引越しとほぼ同じなので、ConohaVPSからでなくとも、さくらやXserverといった別の業者からの移行でも可能かも。
なお、今回の方法だとDNS浸透(この呼び方は本来正しくないらしいですが)のダウン時間をガン無視しているため、数時間ほど接続ができなくなる可能性もあるので注意。
ちなみに、筆者の環境だと紆余曲折はあったものの1時間ほどで解決した。
WordPressプラグインでバックアップ
バックアップ方法はなんでもOK。
有名どころで言えばWordpressプラグインの『All-in-One WP Migration』や『UpdraftPlus WordPress Backup Plugin』等を使用して、旧サーバーでバックアップを行う。
筆者の場合、前から使用していたUpdraftPlusでバックアップをとった。
UpdraftPlusであれば、Googleドライブと同期してバックアップ時にそのままアップロードしてくれるし、いざ復元をする時もそこから引っ張ってくれるため便利。
なのだが、筆者の環境だとキャッシュの影響かもしれないが新しく構築したVPSで同期しても、旧バックアップデータがしばらく表示されなかった。
そのため、GoogleドライブからUpdraftPlusのバックアップデータをPCの方へ一度ダウンロードし、再度PCから新しくWordpress構築したサイトへ送る、という手順で復元した。
VPS契約&Wordpress環境構築
ConohaVPSで新規契約。
Kusanagi & Wexal使用であれば2GB以上推奨。
契約した日は『梅雨トクキャンペーン』なるものをやっており、2GBの3年契約なら74%OFFの月々525円。
めちゃくちゃお得なように感じるが、キャンペーンしていない日の方が少ないんじゃないかというレベルで何かしらの割引を年中行っているので、契約は焦らなくても良い。
『かんたんKUSANAGI』からWordpress環境を構築。
色々と移行の際に参考にさせていただきた上記のブログでは、かんたんKUSANAGIはやめとけ、と書かれており、個人的には筆者も同意見。
プロファイル名が謎に英数字のランダム表記になってしまうため、んまぁ〜〜サイトをSSHやらFTPやらでいじくり回す時に気になるんですよ。
今回は頑張って1から構築するか、と考えたものの、それ以外だと特にデメリットはないし、Wordpress構築が超スムーズに行えるのは確かなので結局かんたんKUSANAGIで構築。
それぞれオプションを選択して次へ。
Ver2とVer3の大きな違いの一つとして、セキュリティグループなる項目が追加されていることに注意。
SSH接続を行いたい場合、通常のWEB接続を行いたい場合、FTPやkusnagiマネージャーにログインしたい場合などは、あらかじめセキュリティグループに追加しておく必要がある。
PSTマネージャーはデフォルトでテンプレートを用意されていないため、Conohaのコントロールパネルからセキュリティ→セキュリティグループと進み、適当な名前のセキュリティグループを追加し、ポート解放をしてあげることで初めてログインできるようになる。
これらの作業は構築した後でも可。
SSHキーを新規作成し、ダウンロード。
支払いを終えたら次の作業へ。
ドメイン関連、DNS変更
Ver2で設定されているDNSをVer3のものへ変更する。
ns-a1.conoha.io
ns-a2.conoha.io
ns-a3.conoha.io
これで設定されている3つを消して、
a.conoha-dns.com
b.conoha-dns.org
こちらの二つへ変更。
変更する箇所は、コントロールパネルの『ドメイン』と『DNS』。
ドメイン→ネームサーバー設定へと進み、『標準』を『カスタム』に切り替えて、a.conoha-dns.comとb.conoha-dns.orgを入力して保存。
続くDNS設定は少し厄介で、Ver2にDNS設定が残っている場合は一度Ver2のDNS設定を消去してVer3に新たに設定し直す必要がある。
Conohaさんやる気ねぇなぁ!?
DNS設定自体はVer2のままで、IPアドレスと過去のDNS(ns-a1.conoha.io、ns-a2.conoha.io、ns-a3.conoha.ioの3つ)だけVer3のa.conoha-dns.com、b.conoha-dns.orgへと変更しても動くらしいが、折角Ver3へと移行するんだったらこちらも変更してしまいたい。
筆者の環境だとこんな感じ。
下二つはマルチドメイン関連なのでスルーでOK。
数時間(筆者の場合だと30~40分くらい放置したら行けた)後にKusanagiマネージャーからWordpressサイトに入り、諸々の情報を入力してWordpress新規作成画面へと進んだ後にバックアッププラグインを新規インストールし、ローカルからバックアップファイルを放り込んで復元してとりあえずの移行は完了。
お疲れ様でした。
その他やることあれこれ
・エラー改善
・セキュリティ強化
VPSの場合、ConohaWINGと違ってKUSANAGIマネージャーからWEXALを利用する方法がない。
なので、SSH接続からコマンドを打ってWEXALを再導入する。
サーバー契約時にダウンロードしておいた秘密鍵を指定し、VPSに接続する。
※以下赤字は個人によって異なる
yuzu@M1Mac ~ % ssh -i ~/.ssh/key-2025-01-01-11-01.pem root@000.111.222.333
パーミッションエラーでWARNING: UNPROTECTED PRIVATE KEY FILE!と表示された場合は
yuzu@M1Mac ~ % chmod 0600 ~/.ssh/key-2025-01-01-11-01.pem
あらかじめパーミッションを変更してから入る。
何らかの事情でサーバーを再構築した場合は、WARNING: REMOTE HOST IDENTIFICATION HAS CHANGED! とエラーが出るが、
ssh-keygen -R 111.222.333.444で再び秘密鍵が使えるようになる。
WEXALの導入はこちらの公式ページをご参考あれ。
あとは地味なエラーを少しずつ直していくだけ、だったが、これが1番時間が掛かるんすよ……
1番困ったのがこの二つ。
NginxとPHPバージョンもまとめて新しくしちゃおうと軽いノリでアップデートした事もあって、エラーの原因の特定に時間が掛かってしまった。
結局のところ、悪さをしていたのがそれまで使っていたセキュリティプラグイン。Cerber、Siteguard等、諸々のセキュリティプラグインが上手く動作してくれず、削除したことでエラーは改善した。
画像アップロードは権限を与えることで解決。
スマホ表示だとPageSpeed Insightsのパフォーマンス結果は75、PC表示だと96くらい。(サイトテーマのベースはCocoon)
アイキャッチ画像がなぜかwebp変換されず、png表示となっているため、ちと数値は悪め。まぁ、それでも及第点かな。
webp変換した状態で画像アップロードすればスコアは大きく改善しそうですが……一部ブラウザだとwebp対応していないし、投稿の都度変換してアップロードする、という手間を避けたいのでしばらく放置しておくことにしてます。
ConohaVPSのVer2からVer3へのアップデートはこれにて完了!
諸々の時間を合わすと約3時間くらい。
移行の際に色々とお世話になったサイトさんでも、「ConohaはVer3へと移行させる気はあるのか」という辛辣な意見を目にしたが、これはマジでそう思った。
DNSをVer2とVer3で分けてるせいでダウンタイムが伸びるし、新しく追加されたセキュリティグループも却って混乱する。VPSなんてやめてWINGにしとけ、という暗に込められたConohaちゃんのメッセージなんでしょうか。
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