(超)今更ながらにルパン三世のTVスペシャル第8弾、『トワイライトジェミニの秘密』をレビュー。
秘密の秘密なんて書き方をしたけれども、これからの僕の感想は真実とは全く関係がなく、あくまで推理と言うか考察と言うか、妄想です。
その考察はズバリ、ドルーネは初代アルセーヌ・ルパン、つまりルパン三世のお祖父さんではないか、と言う事。
当然ですがネタバレを含みますので、既に鑑賞された方から閲覧をどうぞ。
あらすじ
ヨーロッパ暗黒街の全てを知るとまで言われるフランスの大マフィア、老首領ドルーネ。そんな彼が、ある夜ルパンを呼び出し、2つに割れた形にカットされた巨大なピンクダイヤモンド、「トワイライト」を託す。ドルーネはこの宝石がモロッコのとある民族が残した隠し財宝の鍵であることを語り、寝たきりの老体となってしまった自分の代わりにモロッコへ行くようにルパンに頼む。
ルパンは早速モロッコへ向かうが、途中で銭形、殺し屋貞千代率いる特殊部隊がルパンの行く手を阻む。
敵の手をかいくぐり、モロッコの街に着いたルパンだったがその街では、かつてイギリスの占領政策に乗じて街の実権を握ったイゴ族と、民主自治の復活を求めるゲルト族が対立している事を知る。そんな中で抵抗運動を続けるゲルト族の一人、ララと出会い、ルパンと行動を共にすることになる。
ルパンは街のゲルト族の老婆からトワイライトは実は2つ存在し、2つ揃って初めて宝の鍵となる事と、ルパンの持つトワイライトは、かつてゲルト族の為に戦っていたドルーネにゲルト王家が託したものであり、もう一つは王家の生き残りが持っていることを知らされる。
ルパンは老婆の話を元に、少女ララと共にゲルトの遺跡へと向かおうとするが、街からは貞千代、銭形、ICPOの本部長までもがルパンを追いかけて行く手を妨害する。
彼らは財宝を見つける事ができるのだろうか?
ドルーネ = アルセーヌ・ルパン?
根拠を話す前に、ルパン三世の簡単なプロフィールから。
モーリス・ルブランの小説シリーズに登場する怪盗「アルセーヌ・ルパン」の孫(一部作品では子孫)であり、祖父と同様、卓越した技量を持った大泥棒である。
引用:wikipedia
ルパン三世に関しては今更なので割愛。これからお話するのは、祖父である初代ルパン。
アルセーヌ・ルパン(以下アルセーヌ)は、恋多き人物でした。
「女好き」であるルパン三世とは違い純愛が多く、作中では何度か結婚して子供も生まれています。(ほとんど非業の死を遂げますが)
そんなアルセーヌですが、作中ではほとんど偽名を使っています。
ドン・ルイス・ペレンナ、ジャン・デヌリ、ポール・セルニーヌポール・セルニーヌ、ジム・バーネット…
ちなみに本名はラウール。
その中の一人である『ドン・ルイス・ペレンナ(以下ペレンナ)』とドルーネの共通点と、作中でドルーネ=ペレンナと匂わせるいくつかの点を挙げてみます。
名前が似てる
ドン・ルイス・ペレンナ(Don Luis Perenna)と ドルーネ(Dolune)
なんだか名前が似てると思いませんか?
くだらないと思ったあなた、
まだブラウザは閉じないでください。
モロッコの外人部隊
今回の根拠のミソ。
ドルーネと同じく、ペレンナもフランス人です。
そして、同じく外人部隊としてモロッコへと渡っています(アルセーヌ・ルパン全集:『813』より)。
残念ながら、作中ではその様子は詳細に描かれていませんが。
劇中での不可思議な描写
①ルパン三世とドルーネは若い頃クリソツ
不二子が街中で発見した絵。
不二子がルパンと勘違いするほどの肖像画。確かにドルーネは「若い頃の自分にそっくり」だと発言していますが、ルパン自身はそれを生き様、性格とかだと受け取っている節があります。
②なぜルパンに宝石を託したのか
気に入っているからという理由でルパンにトワイライトを渡すわけですが、隠居の身とは言えドルーネは元ヨーロッパ裏社会のボス。ルパンに頼らずとも、配下は多数いるはず。
話がうま過ぎると疑うルパンだったが、結局詳しい話は一切せず、半ば押し付けるようにしてドルーネは会話を進める。
③ララに対するルパンの感情
一番気になったシーンが、ゲルトの遺跡へラクダに乗って向かうルパンとララ。
30秒ほどルパンがララの目を不思議そうにじっと見つめる、なんとも言えない妙な間があるんですよね。ララの瞳に、何かを感じ取ったのかも。
その後にルパンはオアシスでララの裸を見る訳ですが、「ラ〜ラちゃんいっただっきまぁ〜す」とお約束のルパンダイブもやらしい顔をする事なく、首に掛かった一片のトワイライトを見るだけでした。まぁ、目は二つのダイヤになってましたけど。
最後に
冒頭に記載した通り、ドルーネはルパン三世のお爺さん、というのはあくまで僕の推論です。
モーリス・ルブラン著のルパン作品をモチーフにしている「ルパン三世」の作品はかなりあります。
アニメシリーズpart1のルパンの脱獄もそうですし、おなじみ『カリオストロの城』も、『カリオストロ伯爵夫人』と『緑の目の令嬢』を参考にしたものと宮崎駿氏が言及されてます。
『トワイライトジェミニの秘密』も、もしかしたら同じように「ルブラン・ルパン」を読んで作られたのかな、と想像してみたり。
ララはルパンのアニメシリーズの中でも特にお気に入りのヒロインです。
好きなシーンはもちろん、流砂に飲み込まれる所。
女の子のためなら笑って命を張るルパン。かっこいい。
エンドロールの後に、仕事が片付いた事をルパンが報告する際に、ドルーネが初めて「ベイビー」ではなく「ルパン」と、名前で呼ぶんですよね。
アルセーヌ・ルパンの名を継ぐ一人前の泥棒と、ドルーネが認めた証でしょうか。
ルパンが宝石を預かったと聞いて涙するドルーネ。
「ベイビー、上手くいったらワシに、小さな墓でも作ってくれや」
ドルーネの冒頭の台詞も、孫に話したと考えると深みが出ますね。
まあ、妄想なんだけどね。
コメント