常日頃悪くなっていく視力。
遂に5年ほど使用していたメガネの度が合わなくなってしまい、3ヶ月ほど前に新しいメガネを買いました。
本当はジョン・レノンのような丸眼鏡が欲しかったんですが、メガネ屋さんで試着してみた時に「お似合いですよ」という女店員の口角が引きつっていたのをレンズ越しにみて、結局今まで通り無難なデザインのメガネをチョイスする事に。
丸眼鏡って人を選びますよね……。
僕が掛けるとなぜかチャイニーズマフィアみたいになっちゃうんですよねぇ。なんでだろう(現実逃避)
今は購入時に、ブルーライト(PCとかスマホから発せられる悪いヤツ)カットをコーティングすることが容易らしく、普段からPCを利用している筆者も迷いなく頼むことに。
パッとくるメガネが中々なく、最初は買うのをヤメようかと思ったんですが、
「視力が落ちている状態でメガネを掛けないと、どんどん視力が悪くなりますよ」
という、例のメガネ店員の宣伝文句を聞いて結局買ってしまいました。
そして、装着してから3ヶ月後、あることを確信します。
メガネを掛け続けていたら、間違いなく視力はさらに落ちる、と。
視力が悪くなる原因をおさらい
一般的に言われている視力が悪くなる原因は、誰しもが一度は聞いたことがあると思います。
- スマホ・PC等の長時間利用
- 暗い場所での作業
- 遺伝的なもの
- 眼精疲労による視力低下
遺伝的なモノはどうしようも無いので割愛。今回調べたものは、日常生活を通して引き起こされる後天性の視力低下についてです。
一番悪いのは毛様体筋の酷使
スマホ・PCの長時間の利用は、ブルーライトによる眼精疲労のせいもありますが、一番大きく視力を低下させる要因となるのは『近くの端末を見続ける』という行為です。
つまり、漫画や小説などを楽しんでいる時も一緒。
人間の眼は、毛様体筋と呼ばれる部分でフォーカスを合わし、網膜に光を受ける事で対象を見ることができます。
遠くを見ることに一番力を使いそうですが、実際にはその逆。近くの対象を見る事で毛様体筋は収縮し、遠くを見る事で毛様体筋はリラックス状態になります。
人間は、日々の環境に適用する生き物です。
ミャンマーの狩猟民族にモウケン族という人達がいますが、彼等は漁業のために日常的に潜ることで、水中でも鮮明に見渡せる瞳を有しています。
スマホやPCなどを利用することで近距離を見続ける一般的な日本人の場合、毛様体筋が収縮し続けることで、眼が「近くのモノだけ見れればいい」と勘違いし、常に収縮した状態に固まってしまいます。これが後天性近視のメカニズムです。
モウケン族は水中視力に特化し、目が悪い人は近距離を見る力のみに特化してしまった、という事ですね。近視の場合はもちろん、退化ですが。
「暗い場所での作業はNG」というのは医学的な根拠は無い
「暗いところで作業すると目が悪くなる」「部屋を明るくして離れてみてね」という話も、よく耳にすると思います。
こちらの説に関しては実は医学的な根拠は無いようです。
しかし、間接的に目が悪くなる要因ではあります。
と言うのも、暗所での作業はどうしても近くを見続けてしまうからです。
遠く離れた月を見続けるなら話は別ですが、スマホなどをかなりの近距離で見続ける方がほとんどだと思います。
昼であればスマホから目を離し、遠くを見て少しでも目の緊張を和らげる事が出来ますが、周りが暗いと遠くの対象に合わせるピントがありません。
暗い場所での作業 = 長時間の目を近づけての作業 となりがちなため、暗い場所での作業は視力低下に繋がるって事なんですね。
メガネ屋の宣伝文句は一部で正しい
色々と調べてみると「メガネをつけないと視力が落ち続ける」という主張は、正解であり、間違いでもある事がわかります。
結論から言うと、正しい用途に沿ってメガネを使えば視力が落ちることはほとんどありません。
メガネを使用するメリット
近くのモノを見続けて、遠くのモノにピントが合わなくなってしまう「近視」と言われる症状が、多くの人に当てはまる”目が悪くなった”状態です。
この状態から、遠くのモノにスムーズにピントを合わせられる手助けをしてくれるのが普段使っているメガネ。老眼鏡の場合は逆ですね。
- 遠くのモノにスムーズにピントを合わせられる
- 特殊レンズで紫外線、ブルーライトをカットできる
近視の方が遠くのモノを注意深く見ようとしても、中々焦点が合いません。
この状態で、遠くのモノを無理に見ようとすると気分が悪くなる人もいます。筆者もそのうちの一人です。
このようにピントが合わない状態というのは、もちろん目にもよろしくありません。眼精疲労に繋がるからです。
また、紫外線、ブルーライトの光も同様に目に悪影響を与えます。
が、ここで筆者に一つの疑問が。
アフリカの人って目いいじゃん。
『視力のいい人たち』でお馴染みのマサイ族は、日本人とは桁違いの紫外線を浴びまくっているはず。
紫外線の影響って大した事ないんじゃない?と思ってしまいますが、実はそれも誤り。
確かに日本の子供よりもタンザニアの子供の方が視力は格段に上ですが、紫外線の影響を蓄積された成人になると、視力の差は逆転するそうです。
これは、紫外線を防ぐメガネ・サングラスを着用する割合が低く、紫外線被曝による早期の白内障、老眼による影響だと言われています。
ピントの合わない状態での眼精疲労と、紫外線やブルーライトから来る目へのダメージ。
これらを考えると「メガネを掛けないと視力が落ち続ける」という理論は正しいです。
メガネを掛けて視力が落ちる『過矯正』パターン
本題。メガネを掛けて視力が落ちる要因を考えてみます。
それはズバリ、用途に沿った正しい使い方をしていないからです。
近視の場合、主に遠くのモノが見えないからメガネを掛けます。
そのメガネで近くを見ると、どうなるか。
鮮明には見えるかもしれませんが、強く矯正されたメガネを通して見る事で、眼は必要以上にピントを合わせようとし、結果として眼精疲労・視力の低下を引き起こします。過矯正と言われるケースです。
今回の筆者のケースがまさしくコレ。
ブルーライトカット眼鏡(度入り)を初めて買って嬉しくなり、本来メガネを掛ける必要が無いシーンで使い続けてしまったがために、視力が低下しちゃったんですね。
メガネを買う場合、ほとんどの方が機械による視力検査を通して購入します。
そして、購入する眼鏡は大抵遠くを見るための度が入った眼鏡です。
近距離・中距離で使う室内作業用、ドライブなどの長距離に使う外出用の眼鏡を使い分ける事が視力低下を抑える重要な点なります。
ちなみに、ブルーライトはスマホやPCの様な端末からだけでなく太陽光線からも含まれていますが、遠く離れると影響はほとんど無いようです。
まぁ、ブルーライトカットレンズは紫外線も防ぐらしいので、無駄な買い物という訳では無さそうなので一安心。
最後に
今回学んだ教訓をまとめ。
- メガネは眼精疲労、紫外線・ブルーライトから守る役割がある
- メガネは遠距離・近距離で使い分けるのがベスト
- 遠距離用の眼鏡(高度数)でスマホやPCを長時間いじると視力は間違いなく下がる
特に注意したいのはPCやスマホ、読書などの長時間の近距離作業。
近くの作業で極端な度入りのメガネを使用していると、間違いなく眼の寿命を縮まります。
メガネが必要なくても見える場合は、度入りのブルーライトカットレンズを通して見るより裸眼で見た方が100倍マシです。多分。
僕の場合は20代前半くらいから視力が落ちてきたため、「メガネを使い分ける必要がある」なんて事は全く知りませんでした。
そもそも、メガネ屋のお姉さんにも何も言われなかったですし。
今更ですが、今回の例は全て後天性による近視のケースです。遺伝、疾病などによる視力低下はその限りでは無いのでご了承ください。
テレビやYouTubeで『眼が良くなるトレーニング』的なモノを度々見かけますが、あれって実際どうなんですかね?
こういうやつです。
平行方を利用したありがちなトレーニングなんですが、「なんか良くなった気がする」という曖昧な声しか聞きません。
平行方は擬似的に『焦点を遠くに合わせる』行為と同じなので、眼には良さそうですが……。
田舎であれば遠くを見る→近くを見るという行為を繰り返し、ある程度の眼のストレッチは可能ですが、都会ではそうもいきません。
極端な視力低下が気になる方は、マジカル・アイをお試しあれ。
また、毛様体筋を休ませる簡易グッズとして、ピンホールメガネもオススメです。
ただのプラスチックやアイマスクに数個の穴が空いただけの簡易的な作りなんですが、実際に着用すると結構驚きます。マジでよく見える。
一旦低下した視力は元に戻すことは難しいと言われていますが、眼精疲労を和らげる効果は十分にあると思います。
僕が持っているピンホールメガネはアイマスクタイプの商品ですが、ゴムが耳に負担を与えて痛いですし、何より変態度が上がるため、グラサンタイプをオススメします。
おしまい。
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