最新のMacOS 『Catalina』のアップデートに伴い、遂にOffice for Mac 2011が使用不可になりました。
現状ではIOS13と同じでバグだらけなアップデートなので、まだアプデしてない人は絶対にしない方が良いと言い切れるくらいの改悪ですが、新しい物好きな僕の様なAppleユーザーはホイホイとアップデートされた方も多いと思います。
もちろん、iPadを手軽にサブディスプレイ化出来るSidecarの導入など、全てにおいて劣るわけではありませんが、個人的に痛いのは32ビットアプリのサポート終了。
Excelで必要最低限の機能しか使用しない筆者にとっては、Office for Mac 2011で充分であっただけに、とても残念です。
Office for Mac2011は最新OSでは使えない
Office for Mac2011が使用できなくなった今、表計算ソフトやパワーポイントなどのOffice系アプリを使用する為に行わなければいけない選択肢は3つです。
- MacのOSを32ビットアプリに対応しているOS(Mojave以前)にダウングレードさせる
- 観念して最新のOffice for Mac(2019)を導入する
- 代替のOfficeを使用する
個人的に、1はNG。
30分以上掛けてアップデートしたOSをダウングレードさせるのも憂鬱ですし、Time Machineバックアップを一切取っていないため、旧バージョンのOSを再インストールさせるのはかなり手間。
2の最新のOffice for Macを利用するという選択肢もナシ。理由は高いから。
上記はWord & Excel & PowerPointを使用できるOffice Homeですが、お値段が¥24,000~となっております。
使用年数が永続の落とし切りですし、仕事でVBAをゴリゴリに使用するなら購入しても良いかもしれません。
が、WEBサイトの統計情報と確定申告の際にしか使用しない筆者にとっては、とても買いたくなる価格とは言えません。
となると、残る選択肢は3の代替で使える無料Officeの発掘。
今まで使用していたExcelには使い勝手は遠く及ばないかもしれませんが、要は慣れです。
Macで無料のExcel代替アプリまとめ
結論から言えば、Macで一番オススメ出来るExcelに替わる表計算ソフトは、Googleが提供している『スプレッドシート』です。
Googleらしくシンプルで、場所を選ばず、他端末に同期可能。
Excelとの互換性も優れているため、関数やグラフなどのエラーが少なめな点が特徴です。
Googleスプレッドシート
Googleドライブで使用できる表計算機能。
アプリではなく、ブラウザ(Google Chrome)での使用となりますが、オフラインでも使用可能です。
- Excelとの互換性が高い
- シンプルで扱いやすい
- オフラインでも使用可能
- マクロ機能アリ
表計算ソフトを選ぶ上で、本家本元であるExcelとの互換性はかなり重要。
今まで使用していた表計算テキスト(.xlsx)を代替の表計算アプリで使用すると、高い確率で何かしらのエラーが起きます。
デザインが崩れたり、関数が上手く機能しなかったりと、エラー内容は様々ですが、面倒なのは使い慣れないUIで修正しなければならない事。
無料で使用できるサービスは色々と試してみましたが、Excelとの互換性が一番優れていると感じたのはこちらの『Googleスプレッドシート』でした。
もちろん、本家本元通りに完璧に表示される訳ではありません。
Excelからスプレッドシートへと移行する際、関数等のエラーは表示されませんでしたが、デザインは多少崩れます。
具体的にいうと、グラフなどの表機能や、列幅が元のサイズより小さくなる不具合などが高確率で発生します。
どちらも見た目の問題ですし、修正に大した手間は掛かりません。
- デザイン(グラフや列幅)などに軽微な修正が必要
- アプリではなく、ブラウザ(Chrome)のみでの使用になる
個人的に感じる一番のデメリットは、アプリではなくブラウザを利用しなければならない事。
前述した通り、基本的にはネット回線につながっていなくてもGoogleドライブのページを開き、スプレッドシートを新規で作ったり、編集したりする事は可能です。
ただ、個人的にはブラウザではなく、アプリで使用したいというのが本音。command + shift +fキーを押して最大化しないと表作業に集中できません。
普段Chrome以外のブラウザを使用しているのであれば、Chromeのホーム画面にGoogleドライブを指定し、Chrome自体を擬似Officeとして代用することも出来ますが、普段からネットサーフィンでお世話になっている場合はそうも行きません。
これ以外の不満点は特になし。Googleならではの関数や追加出来るアドオンなども充実していますし、人によってはExcelより使いやすいかも。
Libre Office
Excelに似た表計算(Calc)、WordやPowerPointの代替となるWriter&Impressが利用できるアプリ。
表計算ソフトであるCalcは、Excelを利用している人にとっては理解しやすいUIで作られていて、扱いやすい点が特徴です。
- Excelに似て使いやすい
- アイコンが見やすい優れたUI
無料でダウンロード出来るアプリとは思えないほど高性能で、関数に関してはExcelと95%以上の互換率を誇ります。
もちろん、アプリで編集するためGoogleスプレッドシートのようにブラウザを開く必要もありません。
- バグが多い(筆者の環境上)
- Excelとの互換性がデザイン面でイマイチ
利用する前はかなり期待していたアプリなんですが、実際に使用してみるとバグがちらほら……。
単に筆者の仕様環境であるMacbookAir(Catalina)の原因か分かりませんが、完全にフルスクリーンに出来なかったり、VLOOKUP関数が上手く機能しなかったり、日本語化が完全でなかったりと不具合が連発しているため、筆者は使用していません。
また、Excelから移行した場合のデザインに関する互換性もイマイチです。
特に気になるのは、グリッド線の消失。
Office for mac 2011で編集したテキストを開くと、データ入力しているセル以外のグリッド線が消失します。しかも『表示』からグリッド線を選択しても表示されないオマケ付き。
そんな事もあって、現状では当記事で紹介する中でダントツのワーストアプリになるわけですが、環境によっては不具合も少ないと思うので、一度お試しあれ。
Numbers
Apple製の表計算アプリ。
Excelから移ると若干の抵抗があるかと思いますが、書類としてプリントする事を目的とするなら、筆者としてはピカイチの表計算アプリです。
- Excelで使い切れないUIを一掃したシンプルさ
- 直感性に優れた操作性
- レイアウトが自由自在
最終的に書類としてプリントアウトするのであれば、Numbersは超優秀。
使用できる関数の総数はExcelの半分近くと遠く及びませんが、そもそも487個もある本家の関数は殆ど使わないものばかりなので、全く必要なし。
UIも必要最低限のものがなく、単調ながらも無駄がありません。Appleユーザーであれば、直感的に操作が可能です。
セル内に”=”を打ち込むとパッと関数が入力でき、即座にヘルプ表示も出てくるため、入力中に迷う事もありません。
レイアウトに関しては、Excelにも勝ります。
「このグラフを均等配列にしたい」「2つのデータを見やすく並べたい」といった作業も、Numbersであれば楽に編集可能です。
- Excelとの互換性は期待できない
- 慣れるまでに時間が掛かるかも
最大のデメリットは、Excelとの互換性が壊滅的な点。
関数のエラーは少なめですが、グラフに関しては「不明なエラーがおきました」と、高確率で表示すらされません。
Excelとは完全に切り離して使用しないと、どうしようも無さそうです。
また、Excelと違ってNumbersはプリントアウトした際のレイアウトを重視している感じなので、年間を通して詳細を記した家計簿や、大量の商品データなどを管理する際に用いる表計算アプリとしては不向きかもしれません。
あとがき
3つの表計算サービスを紹介しましたが、ビジネスとして用い、Microsoft Officeとの互換性を完全なものにしたいのであれば、本家本元のExcelを購入するしかない、というのが現状です。
2011で作成したデータも、後継バージョンで利用するとデザイン等に何かしらのエラーが出てきますし、あくまで個人で利用するのであれば、上記の代替アプリで十分。慣れてしまえばこちらのものです。
Excelは確かに高機能ですが、その価値に見合った使い方をしている人や会社を見た事、ないんですよねぇ……。
マクロの話をしても
って感じの応対をされますし。
VBAを使わなければ、Excelも上記の代替サービスも、箱根で買える黒たまごと同じで、ブランド化してしまっているだけで中身は大して変わらないんですけどね。
VBAをゴリゴリに使いたい人は、ExcelやWPSくらいしか選択肢はありません。
が、Googleスプレッドシートの進化を見る限り、そう遠く無い未来に無料で優良な代替Officeが台頭しそうな気がします。
というか、して欲しい。
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